料理

基本のスパイスカレー~最低限のスパイスで作る簡単本格カレー~

こんにちは。ケイコです。

三寒四温で体調も崩しやすい時期ですね。

スパイスカレーに使われる沢山の種類のスパイスって、薬みたいなものだよなあと、かねがね思っています。

私の完全に個人的な偏見ですが、インドの方々は日常的に摂取しているスパイスのおかげでお腹が強いのでは?とか思ってます。日本人がインドに行って現地の人と同じように飲食したら十中八九お腹をこわすという噂をききますし。

疲れた時や、免疫機能諸々の身体の力を高めたい時など、私はよくスパイスカレーを作ります。

でも専門的で難しいものはあまりつくりません。

というかカレーはレシピとスパイスさえあればそんなに難しくない。

カレーのいいところは簡単で美味しくてがっつりで、作る人も食べる人も満足感たっぷりになれるのがいいところ。

今日はシンプルで簡単で、コクのしっかりあるスパイスカレーを紹介させてください。

レシピ

材料

鶏もも肉 1枚くらい (なければゆで卵とかでもいいんです 笑)

レンコン あれば1~2節 (じゃがいもにしても普通に美味しいですよね)

トマトピューレ 1パック

玉ねぎ 1玉

にんにく1~2片

しょうが1片

クミンシード 小さじ1強

ターメリック 小さじ1

パプリカパウダー 小さじ1

クミンパウダー 小さじ2

コリアンダーパウダー 小さじ4

レッドチリパウダー 小さじ半分

チャットマサラなどのガラムマサラ あれば少々

塩と油 適量

基本のスパイス解説

パウダースパイス

材料を見たところで、「え…誰がこんなスパイス持っとる?」「もう白目!」と思われた方。その気持ち凄くわかります。

私も初めてスパイスカレーに挑戦したときは、清水ダイブ気分でこの6種類のスパイスを買いました。

結局、スパイスカレー沼にはまり他にも色々そろえていますが、基本で使うのはこの6つ

逆に言うとたいていのスパイスカレーはこの6つで出来るので、色々とアレンジもできて十分楽しめます。

また他の簡単レシピもいつか紹介したいなと思っています。

それでは解説していきます。

クミン・・・カレーといえばこれという香りを持つ。ホール(シード)とパウダーの2種類を必携。肝機能を助け、食欲増進や胃弱にも効果がある。

ターメリック・・・カレーの黄色といえばこれ。カレーをカレーたらしめる立役者。肝機能を助けて、糖尿病にも効果がある。

パプリカパウダー・・・カレーの赤色と甘みを出してくれる。コドモたちは唐辛子苦手なので、我が家ではレッドチリをパプリカパウダーに置き換えて辛みを調節したりするのにとっても重宝しています。抗酸化作用があり、動脈硬化にも効果がある。

コリアンダーパウダー・・・甘くて爽やかでカレーに調和を産む。肝機能を助け、風邪や胃の不調にも効果がある。

レッドチリパウダー・・・言わずと知れたカレーの辛み担当。正直、あまり辛いカレーが得意でないという人はなくても… 一味唐辛子や七味唐辛子でも代用できると思うので辛さは求めてない方は必須ではないかもしれません。食欲を増進し、風邪や胃の不調にも効果がある。

ざっとこんな感じです。うーんやっぱり薬的な側面をすごく強く感じる。

スパイスカレーは食養生といってもいいかもしれませんね。

あとは、スパイスカレーは小麦粉や油をそんなにたくさん使わないので、市販のルーを使ったカレーより身体への負担が少ないです。

食べた後、体が軽いのも、私がスパイスカレーが好きな理由ですね。(ルーのカレーも普通に食べますよ!)

さて、スパイスはどこで買っているのか?ということですが、実はこれすごく大事です。

同じスパイスでも、会社によって全然香りや美味しさが違うんです。品質は大事。

ネットや旅先で買ったものもありますが、結構後悔することも多いです。私の味覚は鈍感と信じて生きてきましたが、スパイスに関してはなんとなく質の良し悪しを感じる・・・というくらい違います。

私が基本で使わせてもらっているのは、鎌倉でスパイス商をされている「アナン」さんのスパイスです。

http://www.e-anan.net

ガラムマサラ

アナンさんのスパイスは品質的にどれも間違いないのでおススメなんですが、私が特に気に入っているのがこれです。

https://internetofspice.com/product/4988/

チャットマサラです。

チャットマサラは、ガラムマサラに塩とかスパイスとかをさらにたして調合したものみたいです。

ガラムマサラは調合されたミックススパイスで、カレーなんかだと仕上げに香りを整えるために加えることが多いです。

私の感覚的に、チャットマサラを仕上げに振りかけて使う、そこまでの手間とこだわりを持った製法で作ったわけでもないカレーがなぜかお店よりも美味しく仕上がる(?)のでよく使っています。

ほぼ加熱しないで仕上げに使うのがミソですね。

スーパーで売ってるのとは段違いな「本格的なカレー粉」としてカレー味の料理を作る時にも重宝するのでおススメです。

興味がある方はぜひ使ってみて下さい。

下ごしらえ

まずは生スパイスの準備から始めます。

スパイス分類について

生スパイス!?まだスパイス必要なん!?と思われたそこのあなた。わかりますよ。

実はスパイスカレーの世界では、にんにくや生姜や、ときに玉ねぎも、生スパイスと言われることがあります。

さきほどご紹介した、一般的にイメージされるターメリックなどはパウダースパイスと呼ばれます。

他には、クミンシードなどの粉になっていない状態の粒のような状態のスパイスはホールスパイスと呼ばれます。

調理する順番としては、ホールスパイス→生スパイス→パウダースパイス という順番が基本となります。

ややこしいですね。これは余談なので参考までに。

玉ねぎ、にんにく、しょうがの生スパイスとなる野菜ををみじん切りにします。

こんな感じです。すりおろしてもよし、メタメタにつぶしてもよしです。

カレーの具になるレンコンも切ります。お肉が少なくて、主張させたい気持ちが前面に出てダイナミックにカットしてしまいました。

お上品な感じに召し上がられたい場合は小さめにカットしてください。火の通りも早いので。

冷凍庫でお眠りになっていた鶏肉を急遽呼び覚ましたため半分凍った状態でカットしています。

本当は解凍して下処理して1~2時間前くらいに塩コショウしておくのがベストです。

加熱調理

火を入れ始めてからは一気に調理してしまいます。

まずは、冷たいお鍋にオリーブオイル(サラダ油など何でもOKです)を入れ、クミンシードを入れます。

油に対しての分量は写真よりやや少なめで十分だと思います。ちょっと欲張り過ぎました。

ここでコンロに火をつけます。

弱~中火で加熱していると、こんな感じでクミンシードからしゅわしゅわと細かい泡が出てきます。

泡がしっかり出てきたら次は、にんにく生姜玉ねぎの生スパイスを全て入れて炒めます。

これをあめ色になるまで炒めてもコクが出て美味しいのですが、今回は時短のため、このタイミングで塩を投入します。

塩の量は1~2つまみくらいで大丈夫です。

しばらく炒めていくと、メイラード反応(糖とアミノ酸が加熱によって褐色変化する)が起こってきます。

色はこのくらいまででもいいですし、お好みでとことん黒さを追求されるのもまたよしです。

次は水を加えます。鶏肉も入れます。

ここで、包容力の神 パッサータ の登場です。

レシピにはトマトピューレと書いていますが、私のお気に入りはこのパッサータです。

なぜならパッサータは、トマトピューレ缶やカットトマト・ホールトマトをさらに煮詰めて濃縮してあるので、酸味がほとんどなく甘みと旨味が前面に押し出されています。よって煮込み時間を短縮できるという利点があります。もちろん水をたくさん加えて長時間煮込むのもいいんですが、その時々こちらの都合で調整できるのがパッサータの有難いところ。まさに包容力の神(2回言った)。

私が結構気に入っているのがこの、キッコーマンさんのうらごしトマトです。

以前、コース料理を提供されているイタリアンレストランのシェフとお会いしたときに、缶や瓶のパッサータで、リーズナブルで美味しいものがなかなか見つからないですよねという話をしたことがあります。業務用のものですと巨大な缶でいいものがあったりするのですが、家庭ではちょっと大きすぎます。そのときに、パックのパッサータがなかなかいいですとおススメされて使ってみたら割とよかったので、ご参考までに。(とっておきのお料理で私が使うとっておきのパッサータは機会があればまた今度違うレシピでご紹介したいと思います。)

写真ではわかりにくいのですが、パッサータを鍋に入れた時に、血のような赤色(うまいたとえがなくてすいません)ではなくオレンジ色に近い色味になっている感じがします。これは、トマトの酸味が甘みや旨味に変化している証拠でもあります。

パッサータを入れたらすぐレンコンも投入です。

水・鶏肉・トマト・レンコンは一気に投入しました。

このあといったん煮立ったのを確認したら、パウダースパイスを計量して一気に投入します。

慣れないうちは、あらかじめ計量しておくのもいいかと思います。

パウダースパイスを投入するタイミングは諸説ありますが、今回はここで入れました。(水を投入する前に入れてしっかり炒めるという方法もメジャーなので、気になる方はやってみて下さい。)

パウダースパイスを投入したら、具材に火が通るまで弱~中火くらいでしばらく煮込みます。

ここまでくると、少しとろみもついてきます。

小麦粉は入れていないのですが、具材が溶けてトロっとしてくるんですよね。

もう美味しいです。ガラムマサラを使わない方はここまでで、塩味を調整して完成となります。

仕上げ

具材が柔らかくなったら仕上げです。ここからは火を止めて行います。

私がよく使うガラムマサラが、写真右側のチャートマサラです。

左のようなカレー粉で全体を整えるのもありかと思います。その場合は加熱を止めないでやってみて下さい。

チャートマサラには、塩もかなり入っているので、入れる場合は味見をしながら量を調整してみてください。

あとは、お子様がいる家庭だと、小さじ半分でもチリが入っていると辛いので入れられないかと思います。その場合は、チリは最後の最後で大人の分にだけ混ぜ込むという荒業を我が家ではやっています。鍋を分けて2種類カレーを作るのは大変なので。

これで、基本のトマトチキンカレーが完成です。

ぜひ試してみてください。

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