料理

実山椒の塩漬け~初夏の爽やかさをそのまま瓶詰に仕込む~

山椒は、5月末ごろ~6月初旬になるとフレッシュな実をつけます。

その実山椒を毎年のように仕込むのがケイコの恒例となっています。

爽やかでピリッとしてとっても香りの良い、私の食卓には欠かせない薬味の仕込み方をご紹介したいと思います。

山椒あれこれ

山椒といえば、みなさんイメージされるのが葉っぱではないでしょうか。

例えば、あしらいとしてタケノコの土佐煮などに添えられていたりします。

山椒の葉は香りがとても爽やかで、すりつぶして木の芽味噌などにされることも多いですね。

あとは、幹の部分も台所では重宝されています。

山椒の枝にはトゲがたくさんついているのですが、太い幹になるとチクチクが少し丸くなっていくという特徴があります。

直径がある程度成長した幹を切り取って、すり鉢と一緒に使う「すりこ木」として加工されたり。

和食に山椒は、あらゆるところで必要不可欠な存在なんですね。

そして実は、山椒の木は ミカン科です。

柑橘なんですよね。

確かに、山椒の小さな実の表面をよく見てみると、柚子のような凹凸がたくさんあります。

刺激的なイメージのある山椒ですが、実をつぶして香りをかいでみると、とっても爽やかでほのかに柑橘っぽい香りがします。

この香りは葉にはあまり感じられず、実山椒に特徴的なので、この香りを生かした料理に使うのが私はとても好きです。

山椒の実といえば、醤油漬けなどもメジャーな保存方法で、よく鰻のかば焼きなどにもあしらわれていたりします。

醤油漬けも確かに美味しいのですが、やっぱり塩漬けにするほうが香りを残し、かつ汎用性が高いです。

なので私は断然、実山椒は塩漬け推しです。

ということで今回は、とっても簡単な塩漬けのつくり方をご紹介させてください。

また今後、実山椒の塩漬けを使ったとっておきのお料理レシピもご紹介したいと思いますのでそちらもチェックしていただけると嬉しいです。

実山椒の塩漬けのつくり方

実山椒の選び方

意外に大事なのが実の選び方です。

よい頃合いの、フレッシュな実山椒を選ぶのが大切になります。

つまり、まだ青いうちに収穫するということです。

山椒の実は、熟してくるとだんだん外皮が黒っぽくなってきますので、きれいな緑色の実を選ぶとよいと思います。

あとは、実を割ったときに黒っぽくなっておらず、外皮は緑で中が白いうちに収穫できたものがよいと思います。

仕込み

とれたてのフレッシュな実山椒たち。

量はこのくらいはあるといいかと思います。

まず最初に、軽く水洗いをします。

次に塩ゆでしていきます。

鍋にお湯を沸かして、塩を大さじ1~2杯程度入れて茹でていきます。

しばらく茹でたら、山椒の実を一粒取り出してみて、指の腹で潰してみて簡単につぶれるくらいになったらOKです。

1時間ほど真水にさらしてアクを抜いていきます。

アクを抜いたら、ペーパーなどの上で水分を拭いて、山椒の実をひと粒ずつ枝から外していきます。

これをやっておくと、後でお料理に使うときに楽なので是非がんばってください。

少し鮮やかだった色が落ちてきてくすんできました。

枝から実を取り外せたら、瓶などの保存容器に入れます。

とってもきれいです。

ビンに詰めたら、上からかぶるくらいの塩を入れます。

まんべんなく塩がまわるくらいまで少し瓶を振ってこんな感じになったら完成です。

保存

完成したものは冷蔵庫で保存します。

冷蔵保存であれば1年くらいは楽しめると思います。

ちなみに、左は仕込んですぐの実山椒。右は2年目の実山椒です。

2年目の実山椒はかなり色が茶色くなっていますし、塩で脱水されて水分もかなり抜けていますが、潰して細かくすれば十分美味しくお料理に使えます。

簡単で長く保存できますので、是非気軽に仕込んでみてください!

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